「自己肯定感が低いまま大人になってしまった」「今さら自分を好きになるなんて無理かもしれない」と悩んでいませんか?
何をしても自信が持てなかったり、人から褒められても素直に喜べなかったりすると、「自分はこういう性格だから仕方がない」と諦めたくなることもありますよね。
特に、幼少期から親の顔色をうかがって育った方や、周囲と比較されることが多かった方は、大人になっても自分の価値を認められず、苦しんでいる場合があります。
しかし、自己肯定感は大人になったからといって、もう手遅れというわけではありません。
自己肯定感の低さには、幼少期の家庭環境や過去の経験、日々の考え方など、さまざまな要因が関係しています。そして、長年身についた自分への接し方も、少しずつ見直していくことができます。
本記事では、自己肯定感は大人になってからでも変えられるのかという疑問に答えながら、自己肯定感が低くなる原因や幼少期との関係、日常生活に現れる特徴、そして自分を大切にするための対処法まで詳しく解説していきます。
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自己肯定感が低いまま大人になったら手遅れ?今からでも変われる?
自己肯定感が低いまま大人になったとしても、これからの経験や自分との向き合い方によって、自己評価が変化していく可能性は十分にあります。長い間、自分に自信が持てなかった方ほど「今さら変われるはずがない」と感じやすいものですが、自己肯定感は一度決まったら一生変わらないものではありません。ここでは、大人になってからでも自己肯定感を育てていける理由や、手遅れだと感じてしまう心理について詳しく解説していきます。
自己肯定感は大人になってからでも変えられる
自己肯定感は、大人になってからでも少しずつ変えていくことができます。
「自己肯定感は子どもの頃に決まるものだから、大人になったらもう遅い」と思っている方もいるかもしれません。
確かに、幼少期に親からどのように接してもらったか、どんな言葉をかけられて育ったかは、自分自身の価値をどう感じるかに影響することがあります。
しかし、子どもの頃に自己肯定感が十分に育たなかったからといって、その状態が一生続くと決まっているわけではありません。
大人になってからも、人との出会いや新しい経験、自分自身への考え方が変わることで、自己評価は変化していきます。
たとえば、これまで何をしても親から否定されてきた方が、自分の意見を尊重してくれる人と出会ったことで、少しずつ自信を取り戻していく場合もあります。
また、仕事や子育てで失敗するたびに自分を責めていた方が、「失敗したからといって、自分の価値までなくなるわけではない」と考えられるようになることもあるでしょう。
ここで知っておきたいのは、自己肯定感を高めることと、何でもできる自分になることは違うという点です。
自己肯定感とは、能力や成果だけで自分の価値を判断せず、良いところも苦手なところも含めて、自分という存在を認める感覚です。
そのため、仕事で成果を出したり、周囲から褒められたりしなければ高められないものではありません。
大人になってから自己肯定感を育てていくうえで、大切にしたい考え方には次のようなものがあります。
- 失敗した自分にも価値があると考える
- 他人と違う意見を持つ自分を否定しない
- 苦手なことがあっても自分を責めすぎない
- 自分の気持ちや希望を大切にする
- 人からの評価だけで自分の価値を決めない
もちろん、長年続けてきた考え方を短期間で変えることは簡単ではありません。
それでも、今まで当たり前のように自分を責めていた場面で、「本当にそこまで自分を責める必要があるのかな?」と立ち止まれるようになることも、大切な変化の一つです。
自己肯定感を育て直すことに年齢制限はありません。今の自分を否定せず、これからどう向き合っていくかを考えることが第一歩になります。
自己肯定感が低いまま大人になるとどうなる?
自己肯定感が低いまま大人になると、仕事や恋愛、結婚生活、人間関係など、さまざまな場面で自分に自信が持てず、必要以上に苦しくなってしまうことがあります。
特に、自分の価値を他人の評価で判断する習慣が身についている場合、周囲のちょっとした言葉や態度に振り回されやすくなります。
たとえば、職場で上司から注意されたとき、本来であれば「次から気をつけよう」と受け止めればよい場面でも、「私は仕事ができない人間なんだ」と自分自身を否定してしまうことがあります。
また、夫やパートナーの機嫌が悪いだけなのに、「私が何か悪いことをしたのかな?」と不安になり、相手の顔色をうかがってしまう方もいるでしょう。
自己肯定感が低い方に見られることがある日常生活への影響には、次のようなものがあります。
- 人から嫌われることを必要以上に怖がる
- 自分の意見よりも相手の希望を優先する
- 失敗すると長い間、自分を責め続ける
- 褒められても素直に受け取れない
- 周囲と比較して自分には価値がないと感じる
- 頼まれごとを断れず、無理をしてしまう
こうした状態が続くと、周囲からは「優しい人」「気が利く人」「真面目な人」と思われていても、本人は心の中で大きな負担を抱えている場合があります。
特に注意したいのは、自分の気持ちを後回しにすることが当たり前になり、何が嫌で、何を望んでいるのかさえ分からなくなってしまうことです。
周囲に合わせること自体が悪いわけではありません。しかし、いつも相手を優先して自分ばかり我慢していると、次第に心が疲れてしまいます。
一方で、自己肯定感が低いからといって、必ず人間関係がうまくいかなくなるわけではありません。
自分に自信がなくても、周囲と良好な関係を築いている方はいますし、慎重さや相手への気遣いが長所として生かされる場面もあります。
大切なのは、自己肯定感が低いこと自体を問題視するのではなく、そのために自分がどれほど苦しんでいるのかに目を向けることです。
「いつも人に合わせて疲れてしまう」「失敗するたびに自分が嫌になる」と感じているのであれば、今までの自分との付き合い方を見直すきっかけにしてみてください。
自己肯定感が低い人ほど「もう手遅れ」と感じる理由
自己肯定感が低い人ほど「もう手遅れ」と感じてしまうのは、これまでの経験から「自分は変われない」と思い込んでいることが一つの理由として考えられます。
たとえば、子どもの頃から何度も「あなたには無理」「どうしてそんなこともできないの?」と言われ続けていると、大人になってからも新しいことに挑戦する前に諦めてしまうことがあります。
そして、うまくいかなかった経験ばかりが記憶に残り、「やっぱり私にはできない」という考えを強めてしまうのです。
このような状態が長く続くと、まだ試していないことに対しても「どうせ無理」と感じやすくなります。
さらに、自己肯定感が低い方は、自分の良いところよりも、できなかったことや失敗したことに意識が向きやすい場合があります。たとえば、10個の仕事のうち9個がうまくできていても、たった1つの失敗ばかりを気にしてしまうことはありませんか?
周囲から「いつも頑張っているね」と言われても、「そんなことないです」「まだまだです」と否定してしまう。
こうした考え方が積み重なることで、自分自身に対する評価がなかなか変わらなくなってしまいます。
また、年齢を重ねるほど、次のような気持ちが生まれることもあります。
- もっと若い頃に変わっておけばよかった
- 今さら考え方を変えるなんて難しい
- 周りの人はみんな自信を持って生きている
- 自分だけが成長できていない気がする
- 何度も変わろうとしたのにうまくいかなかった
しかし、ここで気をつけたいのは、「今まで変われなかったこと」と「これからも変われないこと」は同じではないという点です。
これまで自己肯定感を高めようとしてうまくいかなかったのは、努力が足りなかったからとは限りません。
自分を好きになろうと頑張りすぎたり、前向きになれない自分を責めたりすることで、かえって苦しくなっていた可能性もあります。
自己肯定感は生まれつきの性格で決まるものではない
自己肯定感が低いことを「生まれつきの性格だから仕方がない」と考える必要はありません。
確かに、人には生まれ持った気質の違いがあり、物事を慎重に考える人もいれば、新しいことに積極的に挑戦する人もいます。しかし、慎重な性格だから自己肯定感が低い、明るく積極的な性格だから自己肯定感が高い、というわけではありません。
たとえば、人前で話すことが苦手でも、「私は大勢の前で話すのが得意ではないけれど、それも自分の一部」と受け止められる人もいます。
反対に、周囲から明るく自信があるように見えていても、心の中では「人から認められなければ自分には価値がない」と感じている場合もあるでしょう。
つまり、性格と自己肯定感は同じものではなく、内向的だからといって自己肯定感まで低いとは限らないのです。
また、自己肯定感には、これまでの経験や周囲との関係、自分自身への考え方などが関係しています。
そのため、「昔から気が弱かった」「小さい頃から自信がなかった」という理由だけで、自分は変われないと決めつける必要はありません。
特に、自分の性格を変えなければ自己肯定感は高まらないと思っている方は注意が必要です。無理に明るく振る舞ったり、誰にでも積極的に話しかけたりすることが、自己肯定感を高めることではないからです。
静かな時間が好きなら、それを大切にしてもいいですし、人と話すことが苦手なら、無理に社交的になる必要もありません。
大切なのは、自分の性格を周囲の理想に合わせて変えることではなく、今の自分を必要以上に否定しないことです。
「こんな性格だからダメなんだ」と考えていた方は、「この性格にも良いところがあるかもしれない」と、少しだけ見方を変えてみてください。自己肯定感を育てるために、別人のような自分になる必要はありません。今の自分のままでも、自分との関係を変えていくことはできるのです。
自己肯定感を無理に高めようとしなくてもいい
自己肯定感を高めたいと思ったとき、最初から無理に自分を好きになろうとする必要はありません。
「もっと自信を持たなければ」「ポジティブにならなければ」と頑張りすぎると、思うように変われない自分を責めてしまうことがあるからです。
特に、長い間、自分を否定することが当たり前になっていた方にとって、突然「自分は素晴らしい」「私は自分が大好き」と思おうとしても、なかなか受け入れられないことがあります。
たとえば、仕事で失敗して落ち込んでいるときに、「失敗しても大丈夫!私は最高!」と無理に言い聞かせても、心の中では納得できないかもしれません。
むしろ、「こんな簡単なことも前向きに考えられないなんて、やっぱり私はダメなんだ」と、さらに落ち込んでしまう場合もあります。
そんなときは、無理に前向きな言葉へ置き換えるのではなく、「今日は失敗して悲しかった」「うまくできなくて悔しかった」と、そのときの気持ちを認めるだけでも構いません。
自己肯定感を高めようとして、次のような状態になっていないか振り返ってみてください。
- 毎日ポジティブでいなければと思っている
- 落ち込む自分を弱い人間だと感じる
- 自己肯定感が高い人と比較してしまう
- 自分を好きになれないことに焦っている
- 前向きになれない自分を責めてしまう
もし当てはまるものがあっても、それを新たな欠点として考える必要はありません。
自己肯定感が低いことを改善しようとして、今度は「自己肯定感が低い自分」を否定してしまっては、苦しさが増してしまいます。
そもそも、人はいつでも自信を持っていられるわけではありません。
仕事で失敗したり、大切な人とすれ違ったりすれば、誰でも落ち込むことがあります。自分に自信が持てない日があっても、それだけで自己肯定感を育てる取り組みが失敗したことにはなりません。
本当に大切なのは、自己肯定感を高く保ち続けることではなく、自信が持てないときにも自分自身を必要以上に傷つけないことです。
これまで「もっと頑張らなければ」「今の自分ではダメだ」と思い続けてきたのであれば、まずはその厳しい言葉を少し緩めるところから始めてみてください。
自己肯定感が低すぎる原因とは?幼少期や家庭環境との関係
自己肯定感が低すぎる原因には、幼少期の家庭環境や親との関係が影響している場合があります。特に、子どもの頃から親に否定されたり、兄弟姉妹と比較されたりして育つと、「自分はそのままでは認めてもらえない」と感じるようになることがあります。ただし、自己肯定感が低い原因がすべて親にあるとは限りません。大切なのは、親を責めることではなく、どのような経験を通して自分の価値を低く感じるようになったのかを理解することです。ここでは、幼少期の家庭環境と自己肯定感の関係について詳しく解説していきます。
幼少期に親から否定や比較をされて育った
幼少期に親から否定されたり、兄弟姉妹や周囲の子どもと比較されたりする経験が繰り返されると、自己肯定感が低くなる原因の一つになることがあります。
子どもにとって、親は自分を守ってくれる大切な存在です。
そのため、親からどのような言葉をかけられるか、どんな態度で接してもらえるかは、自分自身の価値を感じるうえで大きな意味を持ちます。
たとえば、子どもの頃に次のような言葉を言われた経験はありませんか?
- 「どうしてこんなこともできないの?」
- 「お姉ちゃんなんだから我慢しなさい」
- 「○○ちゃんはできるのに、あなたはダメね」
- 「そんなことで泣くんじゃない」
- 「もっと頑張らないと認めてもらえないよ」
- 「あなたのためを思って言っているのよ」
親としては、子どもを励ましたり、しつけたりするつもりで言った言葉だったのかもしれません。
しかし、子どもは大人のように言葉の意図を理解できるわけではありません。
何度も否定されるうちに、「私はダメな子なんだ」「もっと頑張らないと愛してもらえない」と感じるようになることがあります。
特に、テストで良い点数を取ったときだけ褒められたり、親の期待に応えたときだけ優しくしてもらえたりすると、ありのままの自分には価値がないと思い込んでしまう場合もあります。
本来、子どもは勉強ができてもできなくても、親の期待に応えられても応えられなくても、大切にされる存在です。
ところが、親から認めてもらうために努力し続けてきた子どもは、いつの間にか「何かができる自分でなければ価値がない」と考えるようになることがあります。
そして、その考え方が大人になってからも残っていると、十分に頑張っているのに自分を認められず、常に何かが足りないような気持ちになってしまうのです。
また、親から直接否定された経験だけでなく、兄弟姉妹と比べられて育ったことが心に残っている方もいるでしょう。
「弟は褒めてもらえるのに、私はいつも怒られる」
「妹は甘えられるのに、私はしっかりしなければならない」
そんな寂しさを感じながらも、親に嫌われたくなくて我慢してきた方もいるかもしれません。
幼少期に繰り返し否定された経験は、子ども自身の問題ではなく、周囲の大人との関わりの中で生まれた傷つきとして考えることが大切です。
もちろん、親から一度叱られたからといって、必ず自己肯定感が低くなるわけではありません。
親子関係の全体像や、その後の経験などによっても影響は異なります。
ただ、大人になった今でも親から言われた言葉が忘れられず、思い出すたびに苦しくなるのであれば、「昔のことだから」と無理に片づける必要はありません。
親の顔色をうかがう家庭環境で育った
親の機嫌によって家庭の雰囲気が変わる環境で育ったことも、自己肯定感が低くなる原因の一つとして考えられます。
たとえば、母親が突然怒り出したり、父親の機嫌が悪いと家族全員が静かになったりする家庭では、子どもは安心して自分の気持ちを表現しにくくなることがあります。
「今日はお母さんの機嫌が悪そうだから、話しかけるのはやめておこう」
「お父さんを怒らせないように、余計なことは言わないでおこう」
そんなふうに、親の表情や声の調子を見ながら過ごしていた経験はありませんか?
本来、家庭は子どもが安心して過ごせる場所であってほしいものです。
しかし、親の機嫌を損ねることが怖い家庭では、子どもは自分の気持ちよりも、親がどう感じるかを優先するようになる場合があります。
特に、次のような家庭環境では、子どもが自分の感情を抑えることを覚えてしまうことがあります。
- 親が些細なことで怒鳴ったり、不機嫌になったりする
- 親の言うことに逆らうと無視される
- 自分の意見を言うと「わがまま」と言われる
- 親の期待に応えることを強く求められる
- 家庭内で親の感情を優先しなければならない
- 子どもが親の愚痴や悩みを聞く役割になっている
このような環境で育つと、子どもは「自分が我慢すれば家庭が平和になる」と考えることがあります。
本当は嫌だと思っていても、親を怒らせるくらいなら黙っていたほうがいい。
本当は甘えたいのに、親が大変そうだから迷惑をかけてはいけない。
そうやって、自分の気持ちを後回しにすることが当たり前になってしまうのです。
中には、親の相談相手になったり、夫婦喧嘩を仲裁したりと、子どもでありながら大人の役割を担っていた方もいるかもしれません。
親から「あなたがいてくれて助かる」と言われることは、うれしかったかもしれません。
けれど、その一方で、子どもらしく甘えたり、泣いたり、わがままを言ったりする機会を失っていた可能性もあります。
子どもが親の感情に責任を持つ必要はありません。親の機嫌を良くすることも、家庭の雰囲気を守ることも、本来は子ども一人が背負う役割ではないのです。
また、親の顔色をうかがって育った方の中には、自分がどんな気持ちだったのかを思い出せない方もいます。
「別に嫌だったわけではない」
「親も大変だったから仕方がない」
「もっとつらい家庭で育った人もいる」
そんなふうに、自分の経験を小さく考えてしまうこともあるでしょう。
しかし、親に悪気がなかったとしても、あなたが寂しかったり、怖かったりした気持ちまでなかったことにする必要はありません。
親の事情を理解することと、自分が傷ついた事実を認めることは、別のことです。
もし幼い頃の自分が、いつも親の機嫌を気にして安心できなかったのであれば、そのときの自分はどれほど気を張っていたのでしょうか。
今になって「本当はもっと甘えたかった」「安心して過ごしたかった」と感じることがあっても、不思議ではありません。
自己肯定感が低いのは親のせい?
自己肯定感が低い原因を考えたとき、「親のせいなのでは?」と感じることがあっても、自分を責める必要はありません。
幼少期の親との関係は、自己肯定感に影響する要因の一つだからです。
ただし、自己肯定感が低い原因をすべて親のせいだと決めつけることも、反対に親は関係ないと否定することも、どちらも慎重に考える必要があります。
大人になってから、子どもの頃の家庭環境を振り返り、「どうしてあんな育て方をされたんだろう」と悲しくなったり、怒りを感じたりすることがあります。
特に、自分が親になったことで、幼少期に受けた言葉や態度の意味を改めて考えるようになる方もいるでしょう。
「自分の子どもには、あんな言葉をかけたくない」
「どうして私は、あんなに我慢しなければならなかったんだろう」
そんな気持ちが湧いてくることもあるかもしれません。
しかし、その一方で、親を悪く思うことに罪悪感を抱く方も少なくありません。
「親だって一生懸命育ててくれた」
「ここまで育ててもらったのに、親のせいにするのは申し訳ない」
「いつまでも過去にこだわっている自分が悪いのかな」
このように、親への感謝と、過去に傷ついた気持ちの間で葛藤してしまうことがあります。けれど、親に感謝しているからといって、傷ついた経験まで否定する必要はありません。
親に愛情があったとしても、その言葉や行動によって子どもが苦しむことはあります。
また、親自身も自己肯定感が低く、子どもとの関わり方が分からなかった可能性もあるでしょう。たとえば、親も幼少期に厳しく育てられ、「子どもは厳しくしつけるもの」「我慢することが当たり前」と考えていたのかもしれません。
そのため、親自身が受けてきた接し方を、無意識のうちに子どもにも繰り返してしまう場合があります。ただし、親にも事情があったからといって、あなたが傷ついたことを我慢し続ける必要はありません。
親の背景を理解することと、親の言動をすべて許すことは同じではないからです。
ここで大切なのは、「親が悪いのか、自分が悪いのか」という二択で考えないことです。
自己肯定感には、家庭環境だけでなく、学校生活や友人関係、仕事での経験など、さまざまな要因が関係しています。
そのため、現在の苦しさを一つの原因だけで説明できるとは限りません。
それでも、幼少期の親との関係が今も心に残っているのであれば、その影響について考えることには意味があります。
そして、もう一つ知っておいてほしいことがあります。
それは、自分が傷ついた理由を理解するために、必ずしも親を許したり、和解したりする必要はないということです。
親と距離を置いたほうが安心できる方もいれば、無理のない範囲で関係を続けたい方もいるでしょう。
どのような関係を選ぶかは、それぞれの事情や今の気持ちによって違っていて当然です。
「親のせいにしてはいけない」と自分の気持ちを押し込めるのでもなく、「親を責め続けなければ気が済まない」と無理をするのでもなく、まずは自分がどんな経験をして、何を感じてきたのかを大切にしてみてください。
自己肯定感が低い人の特徴と口癖|めんどくさいと思われる理由
自己肯定感が低い人には、「どうせ私なんて」と自分を否定したり、相手の顔色を気にして本音を言えなかったりする特徴が見られることがあります。また、人から嫌われることへの不安が強いと、何度も相手の気持ちを確認してしまい、「めんどくさい人」と思われるのではないかと悩む方もいるでしょう。しかし、自己肯定感が低いからといって、必ずしも人間関係がうまくいかないわけではありません。ここでは、自己肯定感が低い人に見られやすい口癖や行動の特徴、周囲との関係で誤解が生まれてしまう理由について詳しく解説していきます。
「どうせ私なんて」が口癖になっている
自己肯定感が低い人は、「どうせ私なんて」「私には無理」といった、自分を否定する言葉が口癖になっていることがあります。
たとえば、誰かから褒められたときに、こんな返事をしていませんか?
「いえいえ、私なんて全然です」
「たまたまうまくいっただけです」
「私よりもっとすごい人がいますから」
もちろん、謙遜すること自体が悪いわけではありません。
しかし、心の中でも本当に「自分には褒められる価値がない」と感じているのであれば、少し気にかけてあげたいところです。
自己肯定感が低い人に見られやすい口癖には、次のようなものがあります。
こうした言葉が出てくる背景には、自分に対する自信のなさだけでなく、失敗したときに傷つきたくないという気持ちが隠れている場合もあります。
たとえば、本当は挑戦してみたいことがあっても、最初から「私には無理」と言っておけば、失敗したときのショックを少し小さくできるように感じることがあります。
- 「どうせ私なんて」
- 「私には無理だと思う」
- 「すみません」が何より先に出てくる
- 「私が悪かったんだと思う」
- 「こんなことを言ったら嫌われるかな」
- 「私なんかがやっても意味がない」
期待して傷つくくらいなら、最初から期待しないほうがいい。
そんな思いから、自分の可能性を自分で小さくしてしまうこともあるのです。
また、「すみません」が口癖になっている方の中には、何も悪いことをしていないのに、反射的に謝ってしまう方もいるでしょう。
人に何かをお願いするときや、ちょっと質問したいときでさえ、「迷惑をかけて申し訳ない」と感じてしまうのです。
ただし、口癖だけで自己肯定感の高さや低さを判断することはできません。
相手への配慮から謙遜する方もいますし、礼儀として謝ることが習慣になっている方もいます。
大切なのは、その言葉を口にするとき、自分自身をどのように感じているかということです。
人の顔色を気にして自分の意見が言えない
自己肯定感が低い人は、相手に嫌われることや否定されることを怖がり、自分の意見を言えなくなってしまうことがあります。
たとえば、友人と食事に行くとき、本当は和食が食べたいのに「何でもいいよ」と答えてしまう。
職場で頼まれごとをされたとき、本当は忙しくて余裕がないのに「大丈夫です」と引き受けてしまう。
夫やパートナーに対しても、不満があっても言い出せず、結局自分が我慢してしまう。
そんな経験はありませんか?
相手に合わせることは、決して悪いことではありません。
しかし、いつも自分の気持ちより相手の希望を優先していると、知らないうちに心が疲れてしまうことがあります。
特に、次のような行動が習慣になっている場合は、自分の気持ちを後回しにしていないか振り返ってみてもよいでしょう。
- 相手の機嫌が悪いと自分のせいだと思う
- 断ったあとに強い罪悪感を覚える
- 自分の意見を言う前に相手の反応を想像する
- 意見が違っても相手に合わせてしまう
- 人と会ったあとに言動を何度も振り返る
- 本当は嫌なのに笑ってごまかしてしまう
こうした行動を続けていると、周囲からは「何でも受け入れてくれる人」と思われることもあります。
そのため、相手に悪気がなくても、頼みごとが増えたり、自分の希望を聞いてもらう機会が少なくなったりする場合があります。
そして、我慢を重ねた結果、「どうして私ばかり」「誰も私の気持ちを分かってくれない」と感じてしまうこともあるでしょう。
ここで知っておいてほしいのは、自分の意見を伝えることと、相手を傷つけることは同じではないということです。
意見が違っても、相手を否定せずに自分の気持ちを伝えることはできます。
また、誰かのお願いを断ったからといって、その人との関係が必ず壊れるわけでもありません。
もちろん、相手によっては自分の意見を伝えにくい場合もありますし、無理に本音を話す必要はありません。
ただ、いつも相手に合わせていることが苦しいのであれば、「私は本当はどうしたいんだろう?」と自分に問いかけてみてください。
人に合わせる優しさも大切ですが、自分の気持ちを大切にすることも、同じくらい大切なのです。
自己肯定感が低い人はなぜめんどくさいと思われる?
自己肯定感が低い人が「めんどくさい」と思われてしまうことがあるのは、相手に嫌われる不安から、何度も気持ちを確認したり、安心できる言葉を求めたりすることがあるためです。ただし、自己肯定感が低い人すべてがめんどくさいと思われるわけではありません。
たとえば、友人やパートナーとの何気ない会話で、相手の返事がいつもより短かったとします。
そんなとき、次のように考えてしまうことはありませんか?
「何か怒らせるようなことを言ったかな?」
「もしかして私のことが嫌いになった?」
「返事がそっけないのは、私と話したくないから?」
相手は単に疲れていたり、忙しかったりするだけかもしれません。
しかし、自分に自信が持てないと、相手のちょっとした変化を自分への否定として受け取ってしまうことがあります。
そして、不安を解消するために「怒ってる?」「私のこと嫌いになった?」と何度も確認してしまう場合があるのです。
もちろん、大切な人に気持ちを確認すること自体は悪いことではありません。
ただ、相手が何度「怒っていないよ」「嫌いじゃないよ」と伝えても安心できない状態が続くと、相手もどう接すればよいのか分からなくなってしまうことがあります。
自己肯定感が低いことで、人間関係にすれ違いが生まれやすい場面には、次のようなものがあります。
- 相手の言葉を悪い意味に受け取ってしまう
- 何度も「嫌いになっていない?」と確認する
- 褒められても「本当はそう思っていないでしょ」と疑う
- 些細なことで嫌われたと思い込んでしまう
- 自分から誘えず、相手からの連絡を待ち続ける
- 不安を言葉にできず、急に距離を置いてしまう
このような行動の背景には、「相手を困らせたい」という気持ちではなく、「大切な人との関係を失いたくない」という不安が隠れていることもあります。
しかし、ここで気をつけたいのは、自分が安心するために、相手に何度も気持ちを証明してもらおうとすると、お互いに疲れてしまう場合があるということです。
たとえば、相手から「大丈夫だよ」と言ってもらえた瞬間は安心できても、少し時間が経つと再び不安になってしまう。
そして、また同じ質問を繰り返してしまう。
そんな状態が続くと、相手の言葉を信じたいのに信じられない自分自身も苦しくなってしまいます。
一方で、「めんどくさい」と言われた経験があるからといって、すべて自分に問題があると考える必要もありません。
自分の気持ちを伝えただけなのに、相手から「めんどくさい」と突き放されてしまう関係もあるからです。
特に、嫌だと感じたことを伝えたり、無理なお願いを断ったりしただけで「めんどくさい人」と言われるのであれば、その言葉をそのまま受け入れる必要はありません。
自分の不安を相手に押しつけないことと、自分の気持ちを我慢し続けることは、まったく別のことです。
大切なのは、相手にどう思われるかだけでなく、その人との関係の中で自分が安心して過ごせているかどうかです。
もし、人から嫌われることが怖くて何度も気持ちを確認してしまうのであれば、「相手は本当に私を嫌っているのかな?」「それとも、私自身がそう思い込んでいるのかな?」と考えてみてください。
相手の気持ちは、どれほど考えてもすべて分かるものではありません。
だからこそ、相手の反応だけで自分の価値を判断しないことが大切です。
また、身近な人に自己肯定感が低い方がいる場合も、「めんどくさい人」と決めつけるのではなく、どんな場面で不安が強くなるのかを理解しようとすることが、すれ違いを減らすきっかけになります。
ただし、相手を安心させるために、自分ばかりが無理をする必要はありません。
お互いの気持ちを尊重しながら、無理のない距離感を見つけていくことも大切です。
自己肯定感が低いことは、人としての価値が低いことではありません。
自己肯定感が低すぎるのは病気?自己肯定感チェック
自己肯定感があまりにも低いと、「ここまで自分を嫌いになるのは病気なのかな?」「普通の人はこんなに自分を責めないのでは?」と不安になることもありますよね。しかし、自己肯定感が低いこと自体は病気ではなく、それだけで心の病気と判断されるわけではありません。一方で、強い自己否定や気分の落ち込みが続いている場合には、心の不調が関係している可能性もあります。ここでは、自己肯定感の低さと病気との関係を整理しながら、今の自分の状態を振り返るためのチェック項目をご紹介します。
自己肯定感が低すぎるのは病気が原因?
自己肯定感が低すぎるからといって、必ずしも病気が原因とは限りません。
自分に自信が持てなかったり、人から褒められても素直に受け取れなかったりすることは、病気ではない方にも見られるものです。
しかし、自己肯定感が極端に低く、毎日のように自分を責め続けていると、「もしかして、何か心の病気があるのでは?」と心配になることもありますよね。
特に、周囲から「もっと自信を持ったほうがいいよ」「そんなに考えすぎなくても大丈夫」と言われても、どうしても気持ちを切り替えられないと、自分だけがおかしいように感じてしまうかもしれません。
ここで知っておいてほしいのは、自己肯定感の低さは病名ではなく、自分自身をどのように評価しているかという心の状態に関わるものだということです。
ただし、うつ病などの心の病気では、自分には価値がないと感じたり、必要以上に自分を責めたりする症状が現れる場合があります。
たとえば、次のような状態が続いている場合は、自己肯定感の問題だけで片づけないことが大切です。
- 何をしていても気分が落ち込み、楽しめない
- 以前は好きだったことにも興味が持てない
- 眠れない、または眠りすぎてしまう
- 食欲が大きく変化している
- 疲れやすく、日常生活を送ることがつらい
- 自分には価値がないと強く感じる
- 集中できず、仕事や家事に支障が出ている
もちろん、こうした症状が一つ当てはまったからといって、必ず病気というわけではありません。
心の不調には、ストレスや睡眠不足、身体的な病気など、さまざまな要因が関係することもあります。
また、自己肯定感が低いことと、うつ病などの心の病気が同時に存在している場合もあります。
そのため、「私は昔から自己肯定感が低いから仕方がない」と考えて、つらい状態を我慢し続けないでください。
気分の落ち込みや興味の低下などが2週間以上続いている場合や、仕事・家事・人間関係に支障が出ている場合は、心療内科や精神科などの医療機関に相談することをおすすめします。期間が短くても、苦しさが強い場合は早めに相談して構いません。
また、「消えてしまいたい」「生きているのがつらい」と感じている場合には、一人で抱え込まず、身近な人や専門の相談窓口に助けを求めることが大切です。
自己肯定感が低いことを自分の性格の問題だと思い込んでいると、必要な助けを求めることまでためらってしまう場合があります。
しかし、心の不調を感じたときに誰かに相談することは、決して弱さではありません。
自己肯定感チェック|自分を否定する癖がないか確認
自分の自己肯定感が低いのかどうか気になる方は、普段の考え方や行動を振り返ってみることから始めてみましょう。
自己肯定感は目に見えるものではないため、自分では気づかないうちに、必要以上に自分を責めている場合があります。
特に、長い間、自分を否定することが当たり前になっていると、それが自分にとって普通の考え方だと思ってしまうこともあるでしょう。
次のチェック項目を見ながら、普段の自分に当てはまるものがないか確認してみてください。
自己肯定感セルフチェック
・失敗すると、自分には価値がないと感じる
・人から褒められても素直に受け取れない
・自分の意見を言うことに不安を感じる
・周囲の人と比較して落ち込むことが多い
・頼まれごとを断ると罪悪感を覚える
・何か問題が起こると自分のせいだと思う
・自分の良いところを聞かれても思いつかない
・人から嫌われることが怖くて無理をしてしまう
・自分の希望より相手の気持ちを優先しがち
・うまくいったことより失敗したことを思い出す
このチェックは自分の傾向を振り返るためのもので、医学的な診断や自己肯定感の測定尺度ではありません。
いかがでしたか?
当てはまる項目がいくつかあった方は、普段から自分に厳しい言葉を向けていたり、周囲の評価を気にしすぎたりしているのかもしれません。
ただし、チェック項目が多かったからといって、自己肯定感が極端に低いと断定できるわけではありません。
また、当てはまる項目が少なければ、心に悩みがないということでもありません。
このチェックで大切なのは、当てはまった数よりも、どのような場面で自分を否定しているのかに気づくことです。
たとえば、「頼まれごとを断ると罪悪感を覚える」という項目が気になったのであれば、最近誰かに頼まれたことを思い出してみてください。
本当は断りたかったのに、無理をして引き受けてしまったことはありませんか?
また、「自分の良いところが思いつかない」という方は、普段から自分のできていない部分ばかりに目を向けていないでしょうか。
人によって、苦しくなる場面や自分を責めてしまう理由は違います。
だからこそ、チェック結果を見て「やっぱり私はダメなんだ」と落ち込む必要はありません。
むしろ、今まで気づかなかった自分の考え方に目を向けるきっかけとして受け止めてみてください。
そして、チェック項目に当てはまることで強い苦痛を感じたり、日常生活に支障が出たりしている場合には、専門家に相談することも検討しましょう。
自己肯定感チェックは、自分に点数をつけるためのものではなく、今の自分がどんな気持ちを抱えているのかを知るためのものです。自分を責める材料を増やすのではなく、これまで気づかなかった心の負担に目を向ける機会にしてみてください。
大人になってから自己肯定感を高めるための対処法
大人になってから自己肯定感を高めるためには、特別な才能を身につけたり、無理に前向きな性格になったりする必要はありません。大切なのは、日常生活の中で小さな成功体験を積み重ね、自分の気持ちを大切にしながら、少しずつ自分への信頼を育てていくことです。長い間、自分に自信が持てなかった方ほど、すぐに変わろうと焦ってしまうかもしれません。しかし、自己肯定感は誰かと競って高めるものではなく、自分自身との関係を少しずつ見直していくものです。ここでは、今日から無理なく取り入れられる3つの対処法について詳しく解説していきます。
小さな成功体験を積み重ねて自分への信頼を育てる
自己肯定感を高めたいときは、いきなり大きな目標を立てるのではなく、自分が無理なく達成できる小さなことから始めてみましょう。
自己肯定感が低い方の中には、「もっと頑張らなければ」「人よりできるようにならなければ」と、自分に高い目標を課してしまう方もいます。
しかし、最初から難しいことに挑戦すると、思うようにできなかったときに落ち込んでしまい、かえって自信を失うこともあります。
たとえば、「毎朝5時に起きて運動する」「毎日1時間勉強する」と決めても、仕事や家事で疲れていると、続けることが難しい日もありますよね。
そんなときに「やっぱり私は何をやっても続かない」と考えてしまっては、せっかく自分を変えようとした気持ちまで苦しくなってしまいます。
そこでおすすめなのが、日常生活の中で無理なくできることを一つ決めてみることです。
たとえば、次のような小さな行動でも構いません。
- 朝起きたらカーテンを開ける
- 1日5分だけ好きなことをする
- 疲れたときは無理せず休憩する
- 気になっていた場所を少しだけ片づける
- 自分のために好きな飲み物を用意する
- 寝る前に今日できたことを一つ思い出す
「そんな簡単なことでいいの?」と思うかもしれません。
しかし、大切なのは何を達成したかという結果の大きさではありません。
自分で決めたことを、自分のペースで実行できたという経験を積み重ねることが、自分への信頼につながっていくのです。
また、予定していたことができなかった日があっても、自分を責める必要はありません。
たとえば、疲れていて片づけができなかったのであれば、「今日は休むことを優先したんだ」と受け止めてもよいのです。
自分との約束を守ることは大切ですが、その約束によって自分を追い詰めてしまっては意味がありません。
むしろ、体調や気分に合わせて予定を変えられることも、自分を大切にする行動の一つです。
そして、できたことを振り返るときには、他人と比較しないようにしましょう。
「周りの人はもっと頑張っている」「こんなことは誰でもできる」と考えてしまうと、自分の小さな変化を認められなくなってしまいます。
我慢してきた自分の感情を否定せずに受け止める
自己肯定感を高めるためには、自分の中に湧いてきた感情を「こんなことを思ってはいけない」と否定しないことも大切です。
特に、周囲に気を遣うことが当たり前になっている方は、自分の気持ちよりも「どうするべきか」「どう思われるか」を優先してしまうことがあります。
たとえば、誰かに嫌なことを言われても、「これくらいで傷つく私が悪い」と考えてしまう。
本当は腹が立っているのに、「怒るなんて大人げない」と気持ちを抑え込んでしまう。
悲しいことがあっても、「もっと大変な人もいるんだから」と自分に言い聞かせてしまう。
そんなふうに、自分の感情を後回しにしていませんか?
もちろん、感じたことを何でもそのまま相手にぶつけてよいわけではありません。
しかし、怒りや悲しみ、寂しさなどの感情を抱くこと自体は、悪いことではありません。
感情は、無理に消そうとしても、思いどおりにならないことがあります。
だからこそ、まずは「私は今、こう感じているんだな」と気づいてあげることが大切です。
たとえば、夫から何気なく言われた言葉に傷ついたとき、「こんなことで落ち込むなんて」と考えるのではなく、「あの言葉を聞いて悲しかったんだな」と受け止めてみてください。
職場で理不尽なお願いをされて腹が立ったのであれば、「嫌だと感じたんだな」と認めるだけでも構いません。
自分の感情を受け止めるためには、次のような方法もあります。
- その日に感じた気持ちをノートに書く
- 「本当はどうしたかった?」と自分に聞いてみる
- 悲しいときは無理に元気になろうとしない
- 怒りを感じた自分を責めない
- 嫌だと思ったことを小さなことでも見過ごさない
- 気持ちを整理できないときは、信頼できる人に話す
最初は、自分が何を感じているのか分からないこともあるでしょう。
そんなときは、無理に答えを出そうとしなくても大丈夫です。
「なんとなくモヤモヤする」「理由は分からないけれど疲れている」という感覚も、今の自分を知るための大切な手がかりになります。
また、感情を受け止めることと、その感情に従って行動することは別です。
たとえば、相手に怒りを感じたとしても、すぐに言い返す必要はありません。
まずは自分が怒っていることを認め、そのうえで相手にどう伝えるか、距離を置くかを考えればよいのです。
自分の気持ちを大切にするとは、感情のままに行動することではなく、自分が感じたことをなかったことにしないということです。
これまで周囲の気持ちばかりを優先してきたのであれば、これからは少しずつ、自分の心にも目を向けてみてください。
他人の評価に振り回されない考え方を身につける
自己肯定感を高めるためには、他人からどう思われるかだけで自分の価値を決めないことが大切です。
人から褒められればうれしいですし、認めてもらえれば自信につながることもありますよね。
しかし、周囲からの評価ばかりを気にしていると、相手の反応によって自分の気持ちが大きく左右されてしまいます。
たとえば、職場で上司から褒められた日は「今日は頑張れた」と思えるのに、少し注意されただけで「私は仕事ができない人間なんだ」と落ち込んでしまう。
友人から連絡が来れば安心するのに、返事が遅いだけで「嫌われたのかもしれない」と不安になってしまう。
そんな経験はありませんか?
もちろん、人からどう思われるかをまったく気にしないで生きることは難しいものです。
特に、仕事や家庭など、人と関わりながら生活している以上、相手の意見を尊重することも必要でしょう。
ただし、相手の意見を大切にすることと、相手の評価によって自分の価値を決めることは別のことです。
たとえば、誰かから「その考え方は違うと思う」と言われたとしても、それはあなたの意見に対する評価であって、あなた自身の価値を否定するものとは限りません。
また、相手から期待した反応が返ってこなかったとしても、それだけで「自分には魅力がない」「大切にされていない」と決めつける必要はないのです。
他人の評価に振り回されないためには、日常生活の中で次のようなことを意識してみてください。
- 相手の意見と自分の価値を分けて考える
- 人から褒められなくても、自分の頑張りを認める
- すべての人に好かれようとしない
- 自分と違う考え方があっても否定されたと思わない
- 相手の反応を必要以上に深読みしない
- 自分がどうしたいのかを考えてから行動する
たとえば、友人から食事に誘われたとき、本当は疲れていて家でゆっくりしたいと思っていたとします。
そんなとき、「断ったら嫌われるかな」と考える前に、「今日は自分の体を休めたいんだな」と、自分の希望を確認してみてください。
そして、無理をせず「今日は疲れているから、また今度にしよう」と伝えてみるのも一つの方法です。
もちろん、最初は断ることに不安を感じるかもしれません。
しかし、相手の希望に応えられなかったからといって、あなたの価値が下がるわけではありません。
また、自分の意見を伝えたことで相手が不機嫌になったとしても、その感情のすべてに責任を持つ必要はないのです。
ここで気をつけたいのは、他人の評価を気にしないことを目指すあまり、相手の気持ちを無視するようになってしまうことです。
自己肯定感を高めることは、自分の意見だけを押し通すことではありません。
相手の考え方を尊重しながら、自分の気持ちも同じように大切にすることが重要です。
「相手はそう思うんだね。でも、私はこう思う」と考えられるようになることが、他人の評価に振り回されないための第一歩です。
そして、誰かに認めてもらえなかった日でも、自分自身まで自分を否定する必要はありません。
人から褒められることも、期待に応えることも、あなたの価値を決める唯一の基準ではないからです。
これまで周囲の評価を気にして頑張ってきたのであれば、これからは少しずつ、自分がどう感じているのか、何を大切にしたいのかにも目を向けてみてください。
自己肯定感を育てるうえで大切なのは、誰からも認められる自分になることではなく、人から認められないときにも自分の価値を見失わないことです。
まとめ|自己肯定感は大人になってからでも手遅れではない
自己肯定感は、大人になってからでも少しずつ育てていくことができます。「もうこの年齢だから変われない」「子どもの頃から自信がなかったから仕方がない」と諦める必要はありません。大切なのは、無理に自分を好きになろうとすることではなく、これまで自分を否定してきた気持ちに気づき、少しずつ自分自身を大切にできるようになることです。
自己肯定感が低いと、何かうまくいかないことがあるたびに、自分を責めてしまうことがありますよね。
周囲の人は自信を持って生きているように見えるのに、自分だけがいつまでも変われないように感じることもあるでしょう。
しかし、今まで自分に自信が持てなかったからといって、これから先もずっと同じ気持ちで生きていかなければならないわけではありません。
幼少期の家庭環境や親との関係が、現在の自己肯定感に影響している場合もあります。
けれど、過去にどのような経験をしたとしても、その経験だけでこれからの人生がすべて決まるわけではないのです。
もし今、「どうして私はこんなに自分が嫌いなんだろう」「もっと自信を持てる人になりたかった」と感じているのであれば、そんな自分まで責めないであげてください。
これまで一生懸命頑張ってきたからこそ、自分に厳しくなってしまった部分もあるのかもしれません。
そして、今まで当たり前のように我慢してきたことや、心の奥にしまい込んできた気持ちがあるのであれば、これからは少しずつ、その気持ちにも目を向けてみてください。
自己肯定感を高めるために、完璧な自分になる必要はありません。
人と比べて落ち込む日があっても、自信が持てない日があっても、それだけであなたの価値がなくなるわけではないからです。
大切なのは、できない自分を責め続けるのではなく、そんな自分にも優しい言葉をかけてあげられるようになることです。
そして、もし一人で自分の気持ちを整理することが難しいと感じているのであれば、誰かの力を借りることも選択肢の一つです。
「なぜかいつも自分を責めてしまう」
「人の顔色ばかり気にして疲れてしまう」
「本当はもっと自分らしく生きたい」
そんな思いを抱えている方は、これまで自分がどんな気持ちを我慢してきたのか、ゆっくり振り返る時間を持ってみてもよいかもしれません。
もし、長年抱えてきた自己否定の気持ちや、幼少期から我慢してきた感情を一人では整理しきれないと感じているのであれば、感情リメイクセッションで自分の心と向き合う時間を持ってみませんか?
誰かの期待に応えるためではなく、これからは自分自身の気持ちも大切にしていく。
そのきっかけとして、まずは気軽にお話を聞かせてください。
Re:Motherでご案内している感情リメイクセッション無料体験も、選択肢の一つです。
大人になってからでも、自分との向き合い方を変えていくことはできます。
これからの人生を、自分を責め続ける時間ではなく、自分を大切にする時間へと少しずつ変えていきましょう。
\「感情の根っこ」を探し、自分を大切にできる毎日を過ごしてみませんか? /

